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PROFILE

ボルダリング
沢登り
  • 名前 : 大西良治
  • 年齢 : 不詳
  • 出身 : 愛知県
  • 在住 : 東京都
  • 職業 : ルートセッター、インストラクター
  • 趣味 : 沢登り、フリークライミング

19歳から山を始め、夏冬縦走、沢登り、フリークライミング、アルパインクライミング、山スキー等を経験する。当時、その中で最も惹かれたのが「沢登り」であった。
沢には原始の自然が残り、美しい水の造形は非常に多種多様な変化を見せてくれる。
穏やかな森を流れる沢、明るいスラブを流れる沢、深いゴルジュを流れる沢・・。そのどれもが特徴的で、自然の芸術とも呼べるほどに素晴らしい。沢の数だけ沢の色がある。
そんな変化に富んだ自然を気が赴くままに登る「沢登り」は、私にとって最も「自由な冒険」を感じさせてくれる登山スタイルであった。

最初の内はどんな沢も新鮮で楽しかったが、経験を積み重ねる内にあることに気付かされた。
それは、「より壮大で、美しく、異空間とも呼べるほど現実離れした世界は、より困難の先にある。」ということ・・。
困難になればなるほど危険度も増していくが、私にはそれ以上にまだ見知らぬ世界への探求心が勝っていた。 厳しい世界へと足を踏み入れるためには、ハードな経験を積み重ね、あらゆる面で強くならなければならない。
しかし当時同じ志を持った人がいなかった。これを成し得るためには一人でやらなくてはならないと悟った時、私の「単独行」が始まった。

「命を賭けた冒険」と言っても過言でない沢登りにおいて、単独行はまさに肉体、精神、あらゆる面で高いレベルを求められる最上級のスタイルであった。 パーティー遡行では決して味わえない緊張感に、山を5倍にも10倍にも大きく感じ、計り知れない程の達成感を得ることができた。

単独で困難な沢に行けること・・・それは私にとって「自分自身の弱さに縛られず、全てを自己完結できる力を得ること」であり、本当の自由を感じられることである。
より冒険的で未知なる世界を求め、いつしか単独行は私のベーススタイルとなっていった。

沢登りと平行して力を入れていたフリークライミングにも、その影響は出ていたのかもしれない。
当初メインであったロープクライミングから、一人でできるボルダリングへと移行していったのも、ちょうどこの頃からである。
シンプルにムーブを追求するボルダリングの奥深さに魅了され、 一時は沢から離れることもあった。しかし、2007年(約7年振り)に本格的に沢に復帰。今までの停滞を取り戻すかのように、憧れの沢へと足を延ばした。

メンタルの強さを要求される沢登りと、フィジカルの強さを要求されるフリークライミング。それぞれを追求することで得られる新しい成長と発見、そしてそこから創造される自己の世界。
そこには尽きることのない永遠の目標がある。

これからも新たな目標に向かって「非日常」の世界へと足を運び続けるだろう。
そう、自然あるいは自分の中にある「未知」への探求という究極の目的を果たすために・・。